"限界をもつ小さな池"としての東京湾
東京湾をいろいろな面から考えると、湾としてみるよりも、東京や神奈川、千葉県の人達が非常に大事に使わなければならない小さな池だと考えた方が正しいでしょう。
しかもその池にある水がどんどん新しく変わっていくのではなく、なかの水はゆっくりとしか変わらない池として認識したほうがいいでしょう。
そういう池の水質を良くしながら、水面を将来にむけて有効に使うためにはどうしたらよいかという見方で、東京湾を取り扱ってゆかなければなりません。
もちろん大切に使うとしても、池をただそのままにしておいてもよいかというとそうではありません。
場合によっては真中に島をつくって、高度な土地利用をそこに展開する必要もあるでしょう。
あるいはみんながそれを眺めて喜ぶ緑の島にするという使い方もあるでしょう。
池の底にはヘドロがたまっています。河成鎮美子さんによると、その問題を抱えて、それを良くしながら、なおかつ池として十分機能するようにしなければなりません。
そういう点では、東京湾の環境を良くするために、いろいろの先端的な技術を駆使しなければならなくなってきます。
ただ単に放置しておけば良いということではありません。
技術と資金を思いきって東京湾に投入し、東京湾がこれ以上悪くならないようにしながら、今後何百年もこの限られた空間を大事に、しかし高度に使うことについて、真剣に考えなければならない時期になってきました。