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2010年04月 アーカイブ

明治のリゾート駅・・・浜寺公園駅~南海電鉄南海本線2

正面右側の今ではギャラリーに使われている棟にはかつての一・二等の待合室があり、暖房用のマントルトルピースも残されている。

大正時代には、遊びに来た戦争成金たちが、目前にある浜寺公園まで一等待合室の前に呼びつけたハイヤーを走らせたという逸話も残る、古きよき時代の駅舎である。

かつては渚に続く松林にあったというこのリゾートの駅は、明治四十年(一九〇七)難波~浜寺間の電化に伴って建て替えられた二代目の駅舎で、のちにあの赤レンガの東京駅を設計した辰野金吾の手によるもの。

彼が工部大学の教授を辞して日本初の建築設計事務所を開いていた時期の作品である。

だからこの駅は東京駅の兄貴分に当たり、中央と左右にファサードを振り分けたスタイルも東京駅を彷彿とさせるものがある。

明治のリゾート駅・・・浜寺公園駅~南海電鉄南海本線3

またホーム上屋を支える古レールにはカーネギー・スティール1889の刻印があり「NANKAI」の文字もあることから、当時の鉄鋼会社は納入先のクレジットをレールに入れていたことがわかる。

浜寺公園は明治六年(一八七三)に太政官布告によって制定された日本初の公立公園でかつては大阪市民最大の行楽地だった。

このため浜寺への並行路線を持っていた阪堺電気軌道も近くに遊園地を設け、南海と激しい競争を繰り広げていた。だから南海沿線にいい駅舎が残るのは少しでも目立つ必要があったからだという。

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